令和3年12月定例会(第4回)12/6 小澤宏司議員 代表質問(抜粋)

令和3年12月定例会(第4回)12/6 小澤宏司議員 代表質問(抜粋)

 

◆小澤宏司議員
まずは、このコロナ禍の中で御尽力いただいている医療関係者の皆様、職員の皆様、難しいかじ取りをされている執行部の皆様に御礼申し上げます。なかなか計画どおり、今までどおりが通用しなくなっておりますが、これからの八千代市を見直すよい機会と捉えて、議会とともに、最良な市政運営を担っていけることを祈念しております。

それでは、議長のお許しを頂きましたので、本日は市庁舎整備、東葉高速鉄道、広域防災拠点、指定管理者制度、地域振興財団、優良建設工事表彰制度の大きく6点について伺わせていただきます。

■市庁舎整備について

◆小澤宏司議員
早速ではございますが、市庁舎整備事業について、9月議会において、基本計画の一部修正と基本設計の見直しを検討する旨の答弁がありましたが、今後どのようになるのか、検討状況も踏まえて御説明をよろしくお願いいたします。

○服部友則市長
市庁舎整備につきましては、市庁舎整備を進める上での根幹となる庁舎整備基本計画を平成30年度に策定し、現市庁舎の耐震性の不足や老朽化の解消のみならず、分散している庁舎の集約により利便性の向上を図る計画としております。
しかしながら、基本計画の策定から約2年半が経過し、その間、新型コロナウイルス感染症の影響で、3密を避ける行動をはじめ、ICTを活用したリモートワークやリモート会議などで働く環境が急速に変化しております。このことは、これまでの職場環境を大きく変化させ、計画を見直すきっかけとなりました。このような社会的背景の中、改めて庁舎規模の最適化と財政負担の軽減を念頭に、基本計画の一部修正と基本設計の見直しを図りたいと考えております。市といたしましては、教育委員会庁舎はリモート会議の活用などにより、組織間の連携が十分に図れることなどから、新庁舎へは集約せず現状のまま活用し、新しく整備する庁舎を現庁舎と同等規模程度で整備できないかという検討を行っております。現在は、基本計画策定から約2年半での業務の変化や、今後予想される業務の在り方について、庁内調査を行った結果を取りまとめており、今後、基本計画の一部修正に反映させてまいりたいと考えております。

◆小澤宏司議員
確かに、リモート会議などができるようになったことで、移動などの無駄な時間もなくすことができるし、資料の共有や音声の録音までが簡単にできるようになりました。ぜひとも積極的に活用していただきたいと思います。庁舎をコンパクトでスリムにするというのは個人的にはよいと考えますが、一方で、今まで議会とすり合わせてきたことが白紙に戻ることになります。それなりの効果や事業費の削減ができなければ、賛成し難いところがありますが、現基本設計と比べ規模や事業費はどのようになるのか、お答えください。

○石川一俊総務部長
令和2年3月に作成いたしました新庁舎等建設基本設計では、庁舎規模といたしまして、延べ面積約1万8,000平方メートルとしておりましたが、現在の市庁舎の新館、旧館及び別館の相当規模で建て替えた場合、約1万2,100平方メートルとなり、現在の基本設計の延べ面積の約3分の2程度となります。現時点では見直しによる設計業務は行っていないため、この規模で庁舎の狭隘化が解消できるかといった課題は残りますが、概算では、庁舎規模が3分の2となれば、建設費も相当額の減額になると考えられます。

◆小澤宏司議員
建設費用が概算ではありますが、3分の2ということであれば、庁舎建設費用で80億円を切ってくることになります。大きな削減効果があるのかなと思います。一方で、教育委員会庁舎を合同庁舎とし、大和田図書館・公民館を現在の教育委員会庁舎に移動することで今後の発生し得る余分なコストの削減になると考えておりましたが、現在の大和田図書館・公民館の耐用年数自体は何年なのかお聞かせください。

○加藤博士教育次長
令和元年10月から供用を開始いたしました現在の大和田図書館、大和田公民館は、軽量鉄骨造であり、税法上ではございますが、法定耐用年数は27年となっております。

◆小澤宏司議員
仮設だと思っていましたが、耐用年数27年ということで安心しました。現時点で、住民から不便だとかそういう声は、私のほうには上がってきておりませんが、近隣住民の中には、いずれ現在の教育委員会庁舎に入ると思っている方もいらっしゃいます。私自身も、今までのやり取りの中で、そうなると思い込んでおりました。近隣住民への説明を丁寧にしていただきたいと思います。ただいまの説明で、ただ単に後回しにすることではないということが確認できました。約1年前になります。令和2年12月7日、第4回定例会において、服部市長が2050年までに二酸化炭素の排出量実質ゼロを目指すゼロカーボンシティ宣言をされました。2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることが必要とされ、この目標達成に向け、日本の各自治体でも動きが拡大しております。八千代市では、これまでも家庭における住宅用省エネルギー設備等設置費補助金の交付や、ごみの減量化など再資源化の啓発等により、二酸化炭素排出の削減を進めてきているところではございますが、基本設計の見直しにおいて配慮する必要があるのではと考えます。その辺について御説明をお願いいたします。

○石川一俊総務部長
地球温暖化対策のうち、建築物に求められる環境性能として、ZEBという指標があり、年間で消費する建築物のエネルギー量を大幅に削減するとともに、創エネでエネルギー収支ゼロを目指した建築物のことを言います。エネルギー削減率に応じて、ZEB、Nearly ZEB、ZEB Ready、ZEB Orientedの4段階のランクに分かれております。大きな建築物ほどエレベーターなどの搬送電力が必要となることから、基本設計時にはZEB化が難しいと考えておりましたが、最近では技術の進歩などにより、市庁舎においてもZEB化が図られている事例もありますことから、基本設計において積極的にZEB化の検討を行いたいと考えております。

◆小澤宏司議員
省エネや再生可能エネルギーを活用したゼロ・エネルギー・ビル、ZEBの全国初の庁舎となる神奈川県開成町の新庁舎では、高効率の省エネ化とともに、再生可能エネルギーの利用で、年間エネルギー消費量を大幅に削減し、断熱構造や地下水を利用した蓄熱槽などを利用して消費エネルギーを抑える一方で、屋上には約500枚の太陽光発電パネルを設置、庁舎の使用電力の2割を賄うことで、消費エネルギーを全体で8割削減したそうです。国の補助金メニューとよく照らし合わせて、最良の御提案を頂きたいと思います。とはいえ、基準とされるIs値を下回る庁舎ですから、早急な着手が望まれます。

そこでお伺いいたします。今後のスケジュールについてお聞かせください。

○石川一俊総務部長
現在想定しているスケジュールといたしましては、基本計画の改定時に改めてお示しする予定ですが、現時点では、今年度末から令和4年度当初にかけて基本計画を一部修正し、令和4年度中に基本設計を作成したいと考えております。その後、令和5年度から令和7年度にかけ、実施設計・建設工事を行い、令和8年の春頃に、新庁舎での運用を開始したいと考えております。

◆小澤宏司議員
スケジュールについては分かりました。規模を縮小するのであれば、設計会社の要件も緩和されると思います。過去何年以内に何万平米以上の庁舎建設の実績というような要件等、あまり縛りをつけ過ぎないほうがいろいろな案が出てくると思いますので、より多くの選択肢の中から本市に合ったものを選べると思います。最少の経費で最大の効果を出すためにも、ぜひ御検討ください。

■東葉高速鉄道について

◆小澤宏司議員
続きまして、東葉高速鉄道について伺います。
服部市長が就任されて約6か月が経過したところでありますが、2期目の公約として掲げている東葉高速鉄道の通学定期の割引率引上げについて質問します。高校生や大学生の親御さんから、いつごろできるのか、私のところにも問合せが来ているところです。コロナ禍での生活スタイルや働き方の変革が進んでいく中で、東葉高速鉄道としても厳しい状況にあることは理解しておりますが、東葉高速鉄道の利用実態として、東葉高速鉄道を利用している学生数を把握したいと思います。定期券は1か月定期、3か月定期、6か月定期などがあり、購入者の希望する期間で購入することから、学生の人数を把握することは難しいと思いますので、東葉高速鉄道における通学定期の販売数について教えてください。また、市外から東葉高速鉄道を利用して通学する学生もいるかと思いますが、販売数のうち、市民の割合はどれくらいなのか、お聞かせいただければと思います。

○小川勝企画部長
東葉高速鉄道株式会社の通学定期券の販売数でございますが、令和2年度の販売数は1か月定期で3万1,703枚、3か月定期で1万7,254枚、6か月定期で1万884枚の合計5万9,841枚となっております。また、定期券は、東京メトロや京成線など他社線内でも購入できることなどから、市内在住の件数は把握することができないものとなっております。

◆小澤宏司議員
通学定期券の販売数だけでも、相当の数の学生が利用していることが容易に想像されます。通学に東葉高速線を使っている学生がいらっしゃる世帯にとっては、通学定期割引率引上げは、負担の軽減に大きな効果があると思います。そこでお伺いいたします。通学定期の割引率引上げについて、今後どのように取り組んでいくのか、お聞かせください。

○小川勝企画部長
東葉高速鉄道株式会社は、平成22年度から令和2年度まで、11期連続で当期純利益を計上し、近年は低金利による支払利息の減少などにより、債務超過額は減少傾向を示しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響等により、運輸収入はコロナ禍前の70%から80%で推移し、今後の運輸収入の回復の見通しも、いまだ不透明となっております。また、開業当初から巨額の長期債務を抱えており、その償還が経営を圧迫する厳しい状況にありますことから、まずはこのような厳しい経営状況を改善することが重要であると考えております。長期的な会社の経営安定化を図るためには、国による支援が不可欠であることから、国に対策を講じるよう引き続き機会を捉えて要望していくとともに、取締役会の場におきましても、会社に対し経営努力を行うよう要請してまいりたいと考えております。また、子育て世帯の多くが求める経済的負担の軽減や、東葉高速線の利用促進を図るためにも、通学定期割引率引上げに対する市民の声を会社に伝えてまいりたいと考えております。

◆小澤宏司議員
根本的な長期債務の問題や、最近の新型コロナウイルス感染症の影響もあり、会社の経営状況が厳しいことは分かりました。また、国による支援が欠かせないことも分かりました。会社の経営安定化に向けて、国への要望、会社への要請について、引き続き行ってもらいたいと思います。依然として厳しい経営状況にあり、会社においても収益を増やそうと努力されていることと思います。そこでお聞きします。通学定期割引率引上げにより、当然のことながら運輸収入の減収が考えられますが、どのような対応が考えられるのかお聞かせください。

○小川勝企画部長
通学定期割引率引上げによる減収につきまして、過去に試算したものとなりますが、令和元年度決算を基に割引率65%から、京成電鉄株式会社と同水準の80%まで引き上げた場合によりますと、年間約5億円の減収になると見込まれております。また、平成26年4月の割引率引上げにおきましても、乗降客数が微増ではありますが増加傾向にあった中でも、運賃収入が元の水準に戻るのに4年かかったと聞いております。運輸収入の減収は、現在の厳しい経営状況をさらに圧迫することになりますことから、会社の経営状況を注視し、市としても可能な限り需要拡大に向けた協力を行うとともに、取締役会の場におきましても経営努力を行うよう要請してまいりたいと考えております。

◆小澤宏司議員
引き続き、東葉高速鉄道に対して働きかけをお願いいたします。
通学定期割引率引上げによる減収について、京成電鉄との比較をされていましたが、京成電鉄の財力と比べるのは厳しい注文だと思います。京成電鉄以外の鉄道会社における通学定期割引率はどれぐらいでしょうか。お聞かせください。

○小川勝企画部長
近隣の鉄道会社で公表されている資料によりますと、北総鉄道株式会社では約70%、新京成電鉄株式会社では約68%となっております。

◆小澤宏司議員
ほかの鉄道会社よりは、やや低いものの東葉高速鉄道の割引率自体は決して低いものではなく、利便性向上のために努力されている姿勢を感じます。京成電鉄の割引率には届かなくても、新京成電鉄や北総鉄道並みであれば、実現のハードルは下がるものと考えます。京成電鉄並みに15%引き上げた場合の減収が5億円程度ということですから、5%引き上げて北総鉄道並みであれば、1億7,000万円程度ということになります。新型コロナウイルス感染症の拡大により、経済的に苦しい世帯は増えております。特に大学生は自身のアルバイトのシフトが減ってしまったなど、厳しい声もお聞きしております。東葉高速鉄道のさらなる利便性向上のためにも、学生がいらっしゃる世帯の経済的負担の軽減のためにも、2期目の市長公約として掲げた通学定期の割引率引上げの実現に向け、邁進していただきたい。国の政策で行き届かないところを何とかするのが、自治体の役目であると考えますので、東葉高速鉄道に働きかけるのはもちろんではございますが、社会情勢にも鑑みて、市独自の補助も併せて御検討いただくことを要望し、次の質問に移ります。

■広域防災拠点、防災道の駅やちよについて

◆小澤宏司議員
広域防災拠点、防災道の駅の進捗状況について伺います。
11月に検討会が開かれたということで、まず現状についてお聞かせください。

○石川一俊総務部長
道の駅やちよが国土交通省より防災道の駅として選定された要件の一つといたしまして、今後3年程度で、必要な機能、施設、体制を整えることとされております。市といたしましては、道の駅やちよが、大規模災害時等の広域的な防災拠点や平時及び災害時に地域の拠点として機能するための整備に必要な基礎となるコンセプト及びビジョンを策定するため、11月に学識経験者、市関係部長で構成される防災道の駅やちよ整備検討会を設置、開催しております。検討会には専門的知識を有する者として、国・県の道路部局及び県防災部局にオブザーバーとして参加していただいているところでございます。なお、11月の整備検討会では、各委員の防災道の駅に対する理解を深めていただくため、防災道の駅についての概要や、平時と災害時に求められる役割や機能及びそれに基づく施設整備の考えなどについて説明を行い、共有を図っております。

◆小澤宏司議員
災害に強いまち八千代としても、道の駅の利用者の利便性についても重要な案件だと考えますので、関係各所との綿密な打合せを続けていただきたいと思います。それでは、今後のスケジュールについてお聞かせください。

○石川一俊総務部長
今後のスケジュールにつきましては、12月に第2回検討会の開催を予定しておりますが、新たにアドバイザーとして、現在道の駅やちよの管理・運営を行う指定管理者や、本市の観光産業振興に知見のある方、防災士の方など、民間有識者に参加していただき、道の駅の管理・運営上の課題や、地域振興施設としての在り方、防災に関する助言を頂く予定としております。今後、複数回の検討会の開催を予定しており、整備コンセプト、整備ビジョンの整理、施設整備と配置計画について、学識経験者や民間有識者の御協力を頂きながら、令和3年度中に、防災道の駅の整備イメージについて明確化、具体化していく予定としております。

◆小澤宏司議員
ちなみに民間有識者というのはどういった方を予定しているのか、可能な範囲でお答えいただければと思います。

○石川一俊総務部長
民間有識者につきましては、道の駅やちよの管理・運営を行う指定管理者や、本市の観光産業振興に知見のある方、防災士の方などとなっております。

◆小澤宏司議員
平時の使用方法として、どんな使い方をするのかが本市の魅力に直結するものと考えております。まだ第1回の検討会が済んだところで、議会で答弁するまでの内容ではないということなので要望だけさせていただきます。防災の面から見ても、電気・水道の自家発電は必須だと考えておりますが、オートキャンプ場、ドッグラン、新川でのアクティビティなど、様々な用途が考えられます。観光協会や地域振興財団も交えて話を進めていただきたいと思います。また、災害協定を結んでいる株式会社デベロップは、レスキューホテルということで、トラックでいつでも運べるコンテナホテル事業を行っております。隣の佐倉市には、キャンプ用品の株式会社スノーピークも視察に来られたようです。
昨年、八千代商工会議所青年部と日本大学理工学部海洋建築工学科親水工学研究室の皆さんで、新川の可能性について勉強会が開催されました。その中で分かったことは、印旛沼流域面積54.1ヘクタールに対し、その流域の人口は76.7万人。移動手段別誘致圏は、県立広域公園の場合ですが、徒歩圏2キロ以内で6万7,800人。自転車圏5キロ以内で31万8,900人。自動車圏10キロ以内として考えますと、127万1,800人となります。かなりのポテンシャルを秘めた場所であると考えます。この場所の整備手法次第で、八千代市の人口増加率にも少なからず影響があるものと考えております。魅力あるそして住み続けたいまち八千代としての重要な計画となりますので、慎重かつ大胆に設計していただくことをお願いして、次の質問に移ります。

■指定管理者制度について

◆小澤宏司議員
指定管理者制度について伺います。
この制度はどのようなものなのか、御説明ください。

○出竹孝之財務部長
指定管理者制度は、多様化する市民ニーズに効率的・効果的に対応するため、公の施設の管理・運営に民間のノウハウを活用することにより、市民サービスの向上と経費の削減を図ることを目的としております。現在、本市では、市民会館等の文化系施設や中央図書館等の社会教育系施設、また、市民体育館等のスポーツ・レクリエーション系施設のほか、都市公園を含めた32施設におきまして指定管理者制度を導入し、管理・運営を行っております。

◆小澤宏司議員
指定管理者制度の特に公園管理についてなのですが、民間のノウハウの活用により、市民サービスの向上と経費の削減を図ることを目的としているということでしたが、指定管理を実施している公園数と導入による効果についてお聞かせください。

○鈴木智久都市整備部長
現在、指定管理者によって管理・運営されている公園は、八千代総合運動公園、村上緑地公園、八千代台近隣公園などの近隣公園以上の規模の大きな公園であり、公園数といたしましては11か所となっています。指定管理者制度導入による効果といたしましては、従来の管理業務委託と指定管理を比較した場合、年間で300万円程度の経費が削減されることに加え、都市公園などの管理業務における職員の事務や現場作業の負担も軽減されています。さらに指定管理者が自主事業として実施しているイベントの開催などにより、公園の快適性や機能充実が図られ、市民サービスも向上しているものと認識しており、指定管理者制度の導入は、一定の効果があるものと考えております。

◆小澤宏司議員
指定管理者制度の導入によって、年間で300万円程度の経費削減効果があったとのことですが、比較の基準となる額についてお聞かせください。

○鈴木智久都市整備部長
従前の委託方式による管理費の見込額は年間で約9,500万円であり、指定管理者制度の導入によって、管理費が年間で約9,200万円となったことから、約300万円の経費削減があるものと考えております。

◆小澤宏司議員
指定管理者による自主事業の内容及び実績について、もう少し詳しくお聞かせください。

○鈴木智久都市整備部長
指定管理者による主な自主事業の実績について、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による緊急事態宣言の発令や、自粛要請などがあったことから、期間中はイベントの開催ができませんでしたが、主な内容といたしましては、日常的な遊具の貸出し、土曜日・日曜日などにおいて木材を使った工作教室を年間で24回開催したほか、3月に体操教室やノルディックウオーク教室を開催したとの報告を受けております。なお、体操教室やノルディックウオーク教室などの開催に伴い、指定管理者が実施した参加者へのアンケート結果では、参加者から、満足したとの回答を得られたとの報告がありました。

◆小澤宏司議員
指定管理者制度の効果が少なからず出ていることが分かりましたが、市内の造園業の方から、指定管理者の発注先に偏りがあるとの声を伺っております。私自身も習志野ナンバー以外の車両が公園の作業をしているのを数回確認しております。公園緑地課に問い合わせたところ、八千代市の造園業者が応援で頼んでいる業者だろうとのことでした。応援で頼むにしても、市内の造園業の組合で助け合っていければよいと考えます。雇用を守ることにもつながりますし、税金として返ってくることになります。八千代市の税金によって支払われているものなので、市内で循環される、そういった仕組みづくりが重要だと感じます。令和4年度にまた、プロポーザル等で募集があるかと思いますが、ただただ事務的経費が安くなるのではなく、八千代市にとって最善の方法を追求していただくことをお願いして、次の質問に移ります。

■地域振興財団について

◆小澤宏司議員
地域振興財団について伺います。服部市長と話をしている中で、まちづくり会社のようなものを創設して、様々な市民ニーズに応えられるようになったらいいよねという話で盛り上がった記憶があります。私の解釈としては、この地域振興財団こそ、そのベースになるものと考えております。そこでお伺いいたします。合併の経緯と、新たに民間からの経営陣を迎えた経緯についてお聞かせください。

○服部友則市長
社会経済情勢の変化等、公益財団法人を取り巻く環境の変化や、国が示した第三セクター等の経営健全化等に関する指針を踏まえ、平成30年12月に決定した「市が公益財団法人に求める役割」を、旧八千代市文化・スポーツ振興財団及び旧八千代市環境緑化公社に提示いたしました。このことを受け、公益目的事業で適否の検証や事業化の検討等、両財団法人による協議が行われ、合併に至ったとの報告がございました。また、市が求める役割として例示しました分野に見識を有し、民間のノウハウを取り入れることができる方を招いたと伺っております。これまでの実施事業も含め、新たに取り組む事業におきましても、それまで培ってきた知識や経験を生かし、より地域振興に御尽力いただけるものと大きく期待をしているところでございます。

◆小澤宏司議員
ありがとうございます。私もよく知っている方で、大いに期待しているところではあります。
合併して半年が経過しましたが、これまでにどのような事業が行われたのか、お聞かせください。

○小川勝企画部長
事業の実施状況といたしましては、新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言の影響により、イベントの中止や入場者数の制限等はありましたが、昨年度までにそれぞれの旧公益財団法人の実施事業として、文化振興事業におきましては、市民文化創造事業や普及啓発事業などが行われ、緑の保全と緑化推進事業におきましては、花苗の配付やバラの小径整備事業などが行われております。

◆小澤宏司議員
これまでの経験や築いてきた関係団体との関係性を生かして、新たに取り組んだ事業等があれば、お聞かせいただきたいと思います。

○小川勝企画部長
これまで旧八千代市環境緑化公社が村上緑地公園で開催した「彼岸花の鑑賞会」を本市の観光資源として活用するため、今年度は八千代市観光協会や八千代商工会議所など関係団体とともに実行委員会を組織して、やちよ彼岸花まつりとしての開催に向けて取り組んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態宣言の影響により、祭りとしての開催は中止されました。しかしながら、公園内一面に広がる彼岸花の群生状況につきましては、ニュース番組や複数の新聞で取り上げられるなど、本市の情報発信に大きく貢献しております。

◆小澤宏司議員
大きく貢献されているということで安心しました。先日、地域振興財団にお話を伺いに行ったところ、地域振興財団は1つの財団にはなったが、補助金については相当減額となったと伺いました。現状における課題とその解決に向け、どのように取り組んでいくのか、お聞かせいただければと思います。

○小川勝企画部長
公益認定を受けた団体であっても、運営体制の強化と効率的で効果的な運営を行う必要があり、事務改善等の実施や将来的な経費の削減を目指していくべきと、かねてから議論されております。今回の合併を契機とした、その具体的な取組の一つといたしまして、経営指南を行う事業者の指導の下、職員の意識改革を主眼とした経営改善に取り組んでいくとの報告がございました。本市といたしましても、八千代市地域振興財団が、市民が必要としている行政サービスを今後も市と連携して機動的・効果的に実施していくための役割を担い、持続可能な運営を行っていただきたいと考えておりますことから、そのために必要な支援について検討してまいります。

◆小澤宏司議員
八千代市環境緑化公社も八千代市文化・スポーツ振興財団も、当時の八千代市のニーズというか、都合によって創設されたものです。合併による余剰人員もいることから、効果的に市と連携していく必要があると考えます。市民会館の使用料についても、キャンセルが出た空き部屋は使用料を削減して貸し出すとか、使用料収入についても、本市に繰り入れて補助金を出すのではなく直接収入にして、利用料金の裁量を持たせることで、経営はずっと楽になると考えます。また、ほかの指定管理も一元化することで、余分な費用は削減されます。県立広域公園の駐車場の管理も任せてよいのではないでしょうか。広域防災拠点に関しても、平時の管理などを任せるのも一案だと考えます。市の縦割り行政での余分なコストがまだまだあると考えております。他市の事例に倣うとかではなく、八千代ならではのまちづくり会社、地域振興財団として、服部市政を色濃く現していける、そんな地域振興財団になるよう、しっかりと支援していただくことを要望し、最後の質問に移ります。

■優良建設工事表彰制度について

◆小澤宏司議員
優良建設工事表彰制度について伺います。このたび、建設連合会からも請願が上がってきております優良建設工事表彰とは、どのような制度なのかお聞かせください。

○出竹孝之財務部長
優良建設工事表彰とは、公共機関が発注した建設工事に対して、当該建設工事の内容が特に優良と認められる受注者を選定して表彰を行うものでございます。

◆小澤宏司議員
これは、事業者のモチベーションが上がることにもつながると思われますが、県内他市における優良建設工事の表彰の実施状況について、分かる範囲でお答えください。

○出竹孝之財務部長
千葉県内においては、37市のうち、船橋市、佐倉市など22市が優良建設工事の表彰を実施しております。

◆小澤宏司議員
今22市が実施しているということなので、過半数の自治体が実施しているということになりますが、八千代市として表彰の実施についてどのように考えているのか、お聞かせいただければと思います。

○出竹孝之財務部長
優良建設工事の表彰を実施しております県内近隣市の状況では、審査基準に該当した建設工事受注者が審査委員会等の審査を経て、優良建設工事受注者と決定され、表彰されております。優良建設工事表彰の実施は、建設工事の受注者の方からいたしますと、工事施工の励みになるということは理解しておりますが、表彰を実施するための準備として、実施要領及び審査基準の策定、選定委員会の設置、会議資料の作成及び会議の開催、表彰工事の決定、表彰式の準備及び開催などを行う必要があり、業務量の増加が見込まれますことから、現在は実施しておりませんが、今後、他市の状況を注視し、制度の必要性について検討してまいります。

◆小澤宏司議員
検討していただくということで、また機を見て質問させていただきたいと思います。
地域企業の育成は、自治体に課せられた使命であるとも考えます。日頃から商工の関係者と話をする機会が多い私ですが、中小企業に対する自治体の支援メニューの少なさから、本社登記を市外に移す会社もあります。住みやすいまちづくりというのは、住環境はもちろんですが、商工業が生き生きとしたまちでなければなりません。市庁舎も東葉高速鉄道も防災道の駅も、全てこのまち八千代の魅力につながるものであり、市内企業は本市の宝でもあります。皆さんが納めている税金を、できる限り八千代市で効果的・効率的に循環する仕組みの構築を強くお願い申し上げ、私の質問を終わります。

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